公開日 2022年12月26日 最終更新日 2023年4月21日
東京から飛行機で2時間半。韓国・ソウルは日本人に人気の海外旅行先の一つです。
絶賛沸騰中のK-Cultureブームを機に韓国語学習者が増える中、韓国留学を視野に入れている方も多いのではないでしょうか。
しかし、一口に韓国留学と言っても、ソウル・釜山・大邱 etc. 地域ごとの魅力は多種多様です。
そこで本記事では、韓国を代表する首都・ソウルに留学するメリット・デメリットを、ソウル留学経験者の目線で紹介します。
韓国・ソウルでの生活に興味をお持ちの方、韓国留学の都市選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
私は2022年2月〜2023年2月までソウル市立大学語学堂に留学しました!
ソウル市立大学や韓国留学の最新情報をお届けしています♪
目次
ソウルってどんなところ?
大韓民国の首都・ソウルは朝鮮半島西側の中央に位置する、人口約1,000万人の大都市です。
韓国の総人口が約5,000万人であるため、韓国内の約20%の人口がソウルに集中していることになります。
1000年以上の歴史を持つソウルは、1946年に京畿道から独立し、現在の「ソウル特別市」となりました。
韓国の政治・経済・文化・教育・交通の中心地であり、アジア最大級のグローバル都市の一つでもあります。
韓国・ソウルは日本でいう「東京」です。首都にふさわしく、人や建物が多く都会的な賑わいがあります。
ただし、ソウルは山や川に囲まれており、文明と自然が共存するという点で、やや東京と異なる雰囲気を味わえます。
ソウルに留学するメリット
ソウルは世界各地から外国人が集まる、屈指のグローバルタウンです。ソウルの学校には留学生も多く見られます。
では、ソウルに留学するメリットは何でしょうか。
交通の便が良い
ソウルの最大の魅力は、何と言っても交通の便が良い点です。
ソウル市内には地下鉄1〜9号線のほか、京義・中央線や京春線など、ソウル市内と近郊都市を結ぶ電鉄も通っています。
地下鉄の基本料金は10kmまでが一律1,350ウォン、10km以上は5kmごとに100ウォン、50km以上は800ウォンずつ上がっていきます。
また、ソウル市内は地下鉄だけでなくバスも充実。主に、青(幹線)・緑(支線・マウル)・赤(広域)・黄(循環)と色分けされた5種類のバスが通っており、ルートはすべて「番号」で表示されます。
韓国の交通機関を利用する際の必須アイテムが、T-moneyカードです。
コンビニや空港で手に入るT-moneyカードは、駅の乗車券販売機やコンビニのレジでチャージ可能。地下鉄やバス乗車時にタッチするだけで、簡単に利用できます。また、T-moneyカードを利用すれば、地下鉄やバスの乗り換え割引が適用されます。
また、タクシーも日本より安く、深夜や短距離でも気軽に乗りやすいです。
留学ではフットワークの軽さが大事!東京よりも交通費が圧倒的に安く、思い立ったらすぐに出掛けられます♪
お店や観光地が多い
ソウルは大都市であるがゆえ、お店や観光地が点在しており、どこへ行っても人が多く活気があります。
何せ流行の変遷が目まぐるしい韓国では、次々と핫플(ホットプレイス)が現れるため、長くいて飽きるどころか時間が足りないほど。
観光地として有名な明洞・東大門・景福宮・弘大(ホンデ)・江南(カンナム)などはもちろん、一般的な学生街や住宅地にも、定番韓国料理屋やお洒落なカフェ、手頃な洋服屋・雑貨屋などが溢れています。
実際に私は、これまで10ヶ月間滞在しても、まだまだ行けてない所が沢山あります!日々の勉強や生活に追われていても、少し外に出れば、新鮮な雰囲気を味わって気分転換できます。
標準的な韓国語に触れられる
韓国留学をする多くの人の目的が、韓国語の習得・上達かと思います。
当然、どの都市の語学堂・語学学校に通っても、標準語で授業を受けます。しかし、街中で接する人々の韓国語には、地元特有の抑揚や訛り・方言が現れます。韓国語に慣れていない留学初期の段階では、学校で習う韓国語とのギャップに、驚いたり慌てたりするかもしれません。
その点、ソウルは学校内外での韓国語の違いが少ない方です。日常生活から標準的な韓国語に触れやすく、韓国語に自信がない方でも、比較的安心して暮らせるでしょう。
ただし、地域に関係なく、韓国人が皆ドラマのような韓国語を話すわけではありません。(笑)標準語であっても、話すスピードや単語の複雑さについていけないことも多いです。あくまで、一つの目安として捉えておきましょう。
ソウルに留学するデメリット
魅力に溢れたソウルですが、留学を考える上で留意しておくべき点もあります。
以下で、ソウルに留学するデメリットをご紹介します。
物価・家賃が高い
世界的に物価が上昇している現在、韓国も例外ではありません。
特に、首都であるソウルは、他の都市に比べ物価が高い傾向があります。スーパーやコンビニで売られている食料品や日用品、レストランやカフェの料金は、日に日に値上がりしています。
また、留学生にとって痛手なのが家賃の高騰です。ソウルのワンルームは、月の家賃が500,000ウォン〜が相場でしょう。人気のエリアや条件の良い物件では、800,000~1,000,000ウォンもさほど稀ではありません。
スーパーの物価の一例として、ヨーグルト80G×8パックで最安値5,000ウォン程度で販売しています。
ヨーグルトを毎朝1パック食べたい身としては、日本の80G×4パック99円が夢のようです…。
冬の気温が低い
韓国は日本と同じ四季がある国です。ソウルは東京に比べて、1ヶ月程度気候の変遷が遅い感覚です。例えば、日本では4月が桜の見頃ですが、韓国では5月に桜が満開になる傾向があります。
ソウルと東京の気候の大きな違いは、何と言っても「気温」です。
夏は大きな差がありませんが、ソウルの冬は東京と比べ物にならないほど寒いです。ソウルは日本の新潟市と同じくらいの緯度に位置し、冬はシベリアからの寒波が押し寄せ、厳しい寒さが続きます。
平均気温は12月で最高4℃最低−3℃(東京:最高12℃最低5℃)、1月で最高1℃最低−6℃(東京:最高9℃最低3℃)です。
雪も頻繁に降り、マイナス気温が続くため、漢河(ハンガン)が凍ってしまうほど寒いです。
冬はサッカー選手が着るようなベンチコート(長いダウンコート)を街中で着ている人を沢山見かけます。(笑)
ただし、韓国の住宅にはオンドルと呼ばれる床暖房が設置されているため、室内は半袖でいられるほど暖かいです♪
大気汚染レベルが高い
残念ながら、韓国は陸続きであるという地理的要因がゆえ、日本に比べ汚染物質PM2.5の濃度が高い傾向があります。
特に、人口が密集し交通量が多く、経済の中心地となっているソウルは、その影響を強く感じやすいです。
2022年11月10日には、ソウルにP.M2.5注意報が出されました。P.M2.5注意報は、1時間の平均濃度が75μg/m3以上の状態が2時間以上続く場合に出されます。P.M2.5は喉や目の痒みからぜんそく、気管支炎、肺がんの発症リスクを高めるほど、健康に悪影響を与えます。
汚染物質の体内流入を防ぐためには、マスクの着用やこまめな手洗いうがい、酷い時には野外活動を自粛するなどの対策が必要です。
韓国ではPM2.5=미세먼지(ミセモンジ)と称されます。酷い時には空を見上げても曇っており、建物上部が隠れて見えないほど。空気に敏感な人には、なかなか暮らしにくい環境であると言えます(泣)
ソウル留学に向いているのはこんな人!
ここまで、ソウルに留学するメリット・デメリットを紹介しました。
総じて、ソウル留学に向いているのは、以下の項目に該当する人と言えます。
・時間があれば気軽に外に出かける人 ・都会的な賑やかな雰囲気が好きな人 ・世界各地から来た外国人と触れ合いたい人 ・寒さに強い自信がある人
上記の全てに該当しなければ、ソウル留学が難しいというわけではありません。
「日本では地方でのんびりと暮らしていたので、韓国では都会で暮らしてみたい」「ソウルの流行をいち早く取り入れたい」など、あくまで自分の希望や意思に素直に、留学先を決めるのが最善です。
また、韓国は日本から気軽に行ける外国であるため、留学前に一度下見として旅行するのも一つの方法でしょう。
各地の魅力も留意点も踏まえた上で、自分にぴったりの留学先を見つけましょう。
私は留学先で様々なバックグラウンドの人に出会い、活発に動き回りたかったため、交通の便や施設が発展した「ソウル」を選びました!物価高騰や寒さ、ミセモンジに苦労する時もありますが、ソウルに留学して後悔は一つもありません!