【韓国留学】語学堂選びの重要なポイントと気にしなくても良い点

公開日 2022年5月29日 最終更新日 2023年4月21日

韓国の語学堂に留学したいと考えたとき、多くの方が一番悩むのが語学堂選びだと思います。

通う語学堂によって、韓国語の上達度や出会う人々、生活環境も大きく変わるでしょう。

しかし、日本から学校説明会や見学なしに、語学堂を選ぶのは容易ではありません。

そこで本記事では、日本人・韓国留学生の目線から、語学堂選びのポイントを紹介します。

語学堂選びに悩まれている方、少しでも韓国留学に興味のある方は、ぜひ最後まで目を通してみてください。

また、ソウル市立大学に関する情報は、こちらでも紹介しています。

私は2022年2月〜2023年2月までソウル市立大学語学堂に留学しました!
ソウル市立大学や韓国留学の最新情報をお届けしています♪

語学堂選びのポイント

延世大学

語学堂を選ぶ基準や条件は人それぞれです。

ここでは、語学堂選びのポイントとなる項目を見ていきましょう。

地域

語学堂と一概に言っても、韓国全土の大学にあるため、まずは地域を絞らなくてはなりません。

日本人が留学する候補として挙がりやすいのが、ソウル・釜山・大邱の3都市でしょうか。

ここでは、簡易的にソウルとソウル以外の地方都市に分けて、個人的に思うメリット・デメリットを紹介します。

ソウルに留学するメリット

首都であるソウルは当たり前ですが、交通便が良く、人や学校が多く、観光名所や施設が栄えています。

韓国の素晴らしい点は、何と言っても交通費が安いことです。時間がある時は地下鉄・バスなどで気軽に外出できるため、ソウルに1年留学しても飽きることはないと思います。

学校が多いため語学堂選びの選択肢も広く人との出会いも多いでしょう。

また、街中でも学校で習う「標準語」が使われていたり、日本語や英語が浸透していたりと、生活がしやすい印象です。

ソウルに留学するデメリット

首都であるがゆえに、地方に比べて費用が高くつきやすいです。

スーパーや食堂・カフェなどの物価はそこまで大きな差はありませんが、生活費の大部分を占める家賃は、ソウルの方がかなり高いと思われます。ただし、大学寮やコシウォンに入れれば、家賃の出費を最小限に抑えられるかもしれません。

家賃相場を知るために、現地の家探しサイトやアプリを覗くのもおすすめです。

また、ソウルの語学堂の学費は1学期あたり13.5~17.5万円程度と、地方の語学堂に比べて高めです。

魅力的なスポットが多いソウルだからこそ、遊ぶ時間が増えれば生活費もかさみやすいですねㅠㅠㅠ

地方都市に留学するメリット

地方都市での留学は、ソウルに比べて費用を抑えやすいでしょう。

家賃相場が低いため、家探しの選択肢も広がるかもしれません。

また、語学堂の学費は1学期あたり12~14万円程度と、ソウルの語学堂に比べてかなり安いです。

地方都市に留学するデメリット

首都であるソウルに比べてしまうと、地方都市は生活の行動範囲が狭くなる傾向があります。

人気スポットや有名店はソウルに集中するため、やや物足りなさを感じてしまうかもしれません。

また、旅行や日本への一時帰国の際に、一度KTX(新幹線)に乗ってソウルに移動しなくてはならないケースも考えられます。

さらに、地方都市での留学で懸念されるのが「方言」や「訛り」の問題です。

学校で習う韓国語は地域に関わらず、「標準語」であるため心配ありません。ただし、日常生活で耳にする韓国語は、方言や訛りが混ざっている場合も多いため、少し不自由に感じる可能性があります。

留学する地域は、予算や期間、目的によって変わるでしょう。
強いこだわりがない場合は、選択肢を広めにもって、様々な情報に目を通すのがおすすめです。

立地

地域が定まった上で、学校の具体的な立地も語学堂選びのポイントとなります。

例えばソウルの場合、中心部である明洞・東大門を境に、西部と東部に分けられます。

西部は弘大・新村・梨大エリアで、延世大学(연세대학교)や梨花女子大学(이화여자대학교)・弘益大学(홍익대학교)などが位置します。

大学が集中しているため学生街であり、カフェやショッピングエリアが充実していて、夜まで賑やかな街です。

東部は範囲がやや広めで、高麗大学(고려대학교)や漢陽大学(한양대학교)・建国大学(건국대학교)などの大学が点々とあります。

東大門区エリアには、我らがソウル市立大学(서울시립대학교)や慶熙大学(경희대학교)・韓国外国語大学(한국외국어대학교)が位置します。

西部に比べてソウル中心部からやや離れるため、住宅街もあり自然が多く落ち着いた雰囲気の大学が多めです。

個人的な意見ですが、街の印象は
西部・・・「非日常(楽しい、遊び)」 東部・・・「日常(勉強、生活)」です。
周辺環境が充実していることは、長所・短所の表裏一体だと思います。(学校帰りに友達と遊べる↔︎勉強時間が減る)
どのような留学生活を送りたいか、自分の性格を踏まえて考えるのも良いでしょう。

また、エリアとは別に、大学の交通アクセスも調べておくのがおすすめです。

地下鉄の駅から徒歩圏内なのか、バスに乗る必要があるのか、周りに坂道が多いなど(韓国あるある)、現地に行ってからショックを受けないためにも、地図で情報を集めておきましょう。

土地勘を掴むためには、日本から「NAVERマップ」や「カカオマップ」をダウンロードして、ストリートビュー機能で実際の写真を見るのがおすすめです。ちなみに韓国では、Google Mapはほとんど機能しませんので要注意!!!

学費

1学期の学費は、同じ地域の語学堂でも大きく異なります。

例えばソウルの場合、ソウル市立大学は1,350,000ウォンである一方、慶熙大学は1,750,000ウォンと約4万円程度の差があります。

また、学費に加えて毎学期ごとの教科書代(ex. ソウル市立大学2級 合計64,000ウォン)が別で必要です。

1年間の留学では15万円以上の差となるため、語学堂選びの重要なポイントとなるでしょう。

近年、物価の上昇とともに、学費も値上がりしていますㅠㅠㅠ

奨学金制度

高い学費に苦しむ留学生への救済措置とも言えるのが、奨学金制度です。

各学期の成績優秀者に対して、奨学金制度を設けている語学堂があります。対象人数や選抜基準、制度の内容は学校によって異なります。

例として、ソウル市立大学の語学堂の奨学金制度は以下の通りです。

-100%全額奨学金:次学期登録時学費全額免除
選抜基準:3学期以上の登録者のうち、次の2つの条件を満たす学生
1)3 学期連続で出席率90%以上
2)3 学期連続で成績平均90点以上
※対象者が複数の場合、一番優秀な 1名に授与されます。
※選抜基準を満たす学生がいない場合、奨学金は授与されません。
-20%成績優秀奨学金
各クラスの首席学生
次学期登録時、授業料の20%を支給
-10%成績優秀奨学金
各クラスの次席学生
次学期登録時、授業料の10%を支給

韓国語・韓国文化プログラム

また、建国大学や高麗大学では、学力ではなく努力を評価してくれる皆勤賞制度(欠席・遅刻・早退がなかった学生に対する賞)もあるため、全ての学生に大きなチャンスがあります。

3ヶ月以上の長期間、学校に通う上での大きなモチベーションとなるはずです。

私はソウル市立大学に通う上で、3学期以上の登録者が対象となる100%全額奨学金が魅力的だと思いました。
留学においては勉強が全てではありませんが、留学の土台であることに間違いありません。

授業内容(カリキュラム)

語学堂選びのポイントの中で、一番判断が難しいのが授業内容(カリキュラム)です。

語学堂のプログラムを読んでも似たり寄ったりの説明で、イメージしづらいのが本音です。

多くの語学堂では、읽기(読み)・쓰기(書き)・듣기(聞き取り)・말하기(会話)の4技能を満遍なく学ぶカリキュラムが用意されています。

ただし、学校によっては会話の授業時間が長かったり、分野によって先生が異なったりと、特殊な授業内容を設けている場合もあります。

また、大学独自の教材を使用したり、他の大学の教科書を使用したりするケースもあります。

これらの詳しい授業内容は、実際に通っている学生に聞くのが一番手っ取り早いです。ブログやSNSなどで留学生を探して情報を集めたり、個人的に質問してみたりするのも良いでしょう。

ソウル市立大学の語学堂では、1~3級までがソウル大学の教科書を、4~6級では梨花女子大学の教科書を使用します。
2級では曜日ごとに異なる2人の先生のもと、教科書に沿って읽기(読み)・쓰기(書き)・듣기(聞き取り)・말하기(会話)を満遍なく勉強するスタイルでした。

個人的には、どの語学堂を選ぶにしろ、留学中の韓国語能力の上達度は自分次第だと思います。

授業中に積極的に発言したり、課外活動を通して韓国語を使う機会を増やしたりと、授業内容に頼るのではなく、自分から行動することが最も重要なポイントではないかと考えています。

知名度

ソウルには、ソウル大学・高麗大学・延世大学を合わせた、通称SKYと呼ばれる三大名門大学や優秀な人気大学が集まります。

語学堂からの大学入学や編入を予定している人は、大学の知名度やランキングなども考慮に入れる場合が多いでしょう。

ただし、語学堂のレベルや評価は、大学自体の知名度とほとんど関係がないと言っても過言ではありません。

また、語学堂を卒業してから、違う大学を受験して入学する人も多いです。

特に、語学堂留学だけを考えている場合は、大学の知名度を気にする必要はないでしょう。

規模(日本人の多さ)

留学をする際に、「日本人が少ないところが良い」と言う方が多いです。

「韓国にいるのだから、日本語ではなく韓国語を話したい」という理由が大半だと思われます。

確かに、学校でもそれ以外の場面でもずっと日本人と一緒にいて、日本語だけを話していたら、韓国語の実力は伸びず、旅行と変わりません。

しかし実際のところ、学校の授業中は「韓国語以外使用禁止」であり、日本人同士でも韓国語で会話します。

また、日常生活では圧倒的に韓国語を使う機会が多く困ってしまうほどであるため、そこまで気にする必要はないように思われます。

ソウルの場合はどこに行っても日本人が多く語学堂の大半を占めるのが日本人です。現実的に、日本人が少ない学校を探すのは難しいでしょう。どうしても日本人が少ないところに行きたい場合は、地方都市への留学が推奨されます。

ソウル市立大学の語学堂は比較的新しいため、日本人が少ないと言われます。
しかし、私が在籍した2級のクラスでは、学生14人中5人が日本人でした。3分の1が日本人です!!!(笑)
それでも授業中は韓国語で話しますし、集まりに1人でも外国人がいれば共通語は韓国語になります。

トウミ制度

トウミ制度とは、大学に通う現地の韓国人学生が外国人留学生をサポートしてくれる制度です。

大学によっては、1週間のうちに会う時間が決められていたり、活動報告書を提出したりと、本格的な課外活動として設けられています。

このトウミ制度は、ある大学とない大学盛んに行われている場合とそうでない場合があります。

韓国人の友達を作るという目的で、トウミ制度がある語学堂を選ぶ方が多い印象ですが、正直そこまで重要なポイントではないと感じます。

なぜなら、パートナーは選べないため当然ミスマッチがあること、韓国人の友達作りは他にも方法があるからです。

個人的には、「トウミ制度がない」という理由で、気になる語学堂を諦めてしまうのは勿体ないと思います。

ちなみに、ソウル市立大学にはトウミ制度がありますが、コロナウイルスのため現在は中止されています。(2022年5月末)
また、他大学でトウミ制度を利用したものの、パートナーと合わなかったという話も頻繁に聞きます。
韓国人の友達は、趣味や課外活動・アルバイトや紹介などを通して作れるため、過剰に心配する必要はありません。

語学堂選びのコツ

慶熙大学

語学堂選びのポイントを踏まえた上で、実際にどのように1つの学校に決めるべきでしょうか。

ここでは、語学堂選びで悩んだ時のコツを紹介します。

優先順位を考える

複数ある語学堂選びのポイントの中で、自分にとっての優先順位を決めましょう。

「学費を少しでも抑えたい」「カフェやショッピング施設が近くに欲しい」「有名な大学に通いたい」など、人それぞれ理想の留学スタイルがあるはずです。

絶対に譲れない点妥協できる点を線引きしておくことで、自分に合った語学堂を選びやすくなります。

私の場合は、ソウル費用を抑えつつ4技能を基礎から学びたかったため、ソウル内で学費が安く奨学金制度が充実したソウル市立大学を選びました!

経験者に聞く

自分の力だけで語学堂を決めるのは、なかなか大変です。

留学エージェントに相談して、現地の情報経験者の体験談を聞くのも良いでしょう。

また、最近では韓国留学について発信しているブログやSNSも増えています。特に、Twitterは大学名や「#韓国留学」などで検索すれば、多様な情報が出てきます。疑問に思うことはDMで質問したり、自らツイートして尋ねてみたりするのがおすすめです。

私は、経験者の方のブログや、実際に留学中の方のTwitterの情報に沢山お世話になりました…!!!
ソウル市立大学について疑問や不安な点がある方は、当ブログや私のTwitterを通してお気軽にお問い合わせください。

語学堂選びの重要なポイントは?

ソウル市立大学

いかがでしたでしょうか。

今回は語学堂選びのポイントについて、項目ごとに解説しました。

私が思う語学堂選びのポイントは以下の通りです。

重要なポイント
・地域
・立地
・学費
・奨学金制度

そこまで重要でないポイント
・授業内容(カリキュラム)
・知名度
・規模(日本人の多さ)
・トウミ制度

やはり、語学堂の所在する地域や立地によって、日常生活の行動範囲や留学スタイルが大きく異なるでしょう。

また、学費は留学費用の予算にも影響し奨学金制度は留学生活の土台となる勉強のモチベーションに繋がります。

対して、授業のカリキュラムは学校によって差があるものの、勉強への姿勢は自分次第です。

また、大学の知名度や規模は語学堂生にはあまり関係なく、日本人の多さやトウミ制度の有無も、自分の行動によってカバーできます。

あくまで個人的な意見であるため、参考程度に捉えていただき、自分の理想の留学スタイルを考える際の基準にしていただければ幸いです。

実際にソウル市立大学に留学して、今のところ不満な点はありません。
楽しく授業を受けながら、様々な国から来た学生と交流し、一生懸命韓国語を学んでいます。
中心部まで地下鉄やバスでアクセスも良く、ソウル生活を満喫しています!

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