公開日 2022年6月26日 最終更新日 2023年4月27日
「愛の不時着」「梨泰院クラス」など、おうち時間が増えてさらに勢いに火が付いた韓国ドラマブーム。
ドラマを見ながら、韓国語に興味を持った方もいらっしゃると思います。
しかし、新たに外国語を勉強する自信がない、勉強したくても余裕がないとお考えの方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、初心者の方でも短期間で韓国語に触れ、ハングル検定5級レベルまで到達する方法をご紹介します。
韓国語の勉強を始めるか迷っている方、ハングル検定の受験を控えている方は、ぜひご参考にしてください。
また、ソウル市立大学に関する情報は、こちらでも紹介しています。
私は2022年2月〜2023年2月までソウル市立大学語学堂に留学しました!
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目次
韓国語学習を始める流れ
いざ韓国語学習を始めようと思った時、何から始めれば良いか分からない場合も多いでしょう。
ここでは、韓国語学習を始める流れを各ステップごとに解説します。
韓国語の全体像を掴む
まずは、いきなり単語を覚えたり机に向かって文法を学んだりするのではなく、気軽に韓国語の全体像を掴むことが重要です。
はじめにハングルの種類や韓国語の文構造、発音の仕組みなどを大まかに把握することで、本格的な勉強にスムーズにのめり込めます。
韓国語の全体像を掴む上でおすすめなのが、こちらの一冊です。
リー先生の日本人のための韓国語レッスン
カラフルな文字やイラスト、簡潔な図解を用いて、韓国語の基本要素を紹介しています。
タイトルにある通り日本人向けに書かれているため、日本語話者がつまづきやすいポイントや韓国語と日本語のギャップをしっかり抑えており、非常に読みやすいです。
本自体にやや厚みがあるものの、文字が大きいため1~3日あれば読破できると思います。
ハングルの書き方から簡単な助詞・指示語などの解説も書かれており、読み終わる頃には「もっと韓国語を知りたい」と思える、初心者に最適な一冊です。
ハングルを覚える
本格的な韓国語学習の第一歩目が、ハングルです。
稀に、音やカタカナルビだけを頼りに韓国語を覚えようとする方もいるようですが、外国語を勉強する上で、まずは基礎となる文字を覚えなければ理解が深まらず、長期的な学習に繋がりません。
ハングルは子音が19個、母音が21個の合計40個あります。一見多く感じますが、このうち5個の子音と11個の母音は既成の字母を組み合わせた合成字母であるため、実質24個の基本字母を覚えれば良いのです!ローマ字が26個であることを考えれば、そこまで大変な作業ではないでしょう。
ハングルを覚える際は、正しい書き順と発音を意識することが重要です。
一般的な韓国語初級のテキストでは、ハングルを学ぶところから始まります。こちらの本でも、ハングルの書き順や発音を学べます。
ちなみに私は、移動の際にひたすらハングルの表を見て覚えました(笑)
また、「1時間でハングルが読めるようになる本 (ヒチョル式超速ハングル覚え方講義) 」という一冊は、Amazonでもベストセラー1位になるほど人気なようです。
基本フレーズや挨拶文に触れる
ハングルを覚えたら、単語や文法を学べるようになります。
ただし、「いきなり単語帳や文法書を進めるのは気が進まない」という方は、韓国語の基本フレーズや挨拶文に触れるのがおすすめです。
今まで旅行や韓国ドラマで何気なく耳にしていた言葉が、文字として読めるようになると学習のモチベーションにも繋がるでしょう。
単語・文法を学習する
いよいよ、本格的な韓国語学習のスタートです。
最低限必要になる単語帳と文法書を手元に用意し、勉強を進めていきます。
韓国語の単語は、日本語に近いものから全く異なるものまであります。暗記作業は大変ですが、語学力の基本は語彙力であるため、根気強くがんばりましょう。
また、韓国語の文法は日本語と語順が同じであるため、比較的理解しやすい方だと思います。最初は助詞を覚えるところから、肯定文・否定文・疑問文と文構造を学んでいきましょう。
韓国語学習を始めるのにおすすめなテキスト
ここでは、韓国語学習を始めるのにおすすめなテキストを、単語帳・文法書ごとに紹介します。
①単語帳
韓国語の単語帳は複数の出版社からレベルごとに発売されています。
中のデザイン・仕様や音声収録の有無などは、単語帳によって多種多様なため、書店で実際に手に取って自分に合ったものを選びましょう。
以下では、私がおすすめする「キクタン」シリーズをご紹介します!
改訂版キクタン韓国語入門編
韓国語のキクタンシリーズの「入門編」です。
ハングル検定5級の出題範囲に指定された単語を中心に、韓国語初心者がまず覚えるべき420語が収録されています。
1ページに6単語と文字が大きめで、例文も記載されています。1日12単語覚えれば5週間でマスターできるようにカリキュラムが組まれているのも特徴的です。CDはリズミカルなメロディに合わせてテンポよく単語が流れてくるため、通勤通学の聞き流しにもおすすめです。
キクタンのCD音源は「ALCO for ダウンロードセンター」というアプリで聞くことも可能です!
改訂版キクタン韓国語初級編
韓国語のキクタンシリーズの「初級編」です。
ハングル検定5級・4級の出題範囲に指定された約1100語の中から、重要単語896語が収録されています。
こちらは1日16単語覚えれば8週間でマスターできるようにカリキュラムが組まれています。
上記の「入門編」と範囲が被るため、継続して韓国語を勉強したい方はこちらの1冊を買うのもおすすめです。ただし、「入門編」に比べ1ページに8単語と文字が小さくなり、例文のレベルも一気に上がるように感じます。例文の文法解説などはついていないため、少しずつ勉強していきたい方には、「入門編」の方が向いているかもしれません。
私は最初「入門編」を買いましたが、意外にもすぐに覚えられたため「初級編」も買いました。
「入門編」はハン検5級の指定単語を多く含んでいますが、ややカバーしきれていない印象があるため、結局「初級編」を学習しておいて良かったなと感じました。
②文法書
韓国語の文法書も様々な出版社から発売されています。
初級編ではどれも内容に大きな差はありませんが、十分な解説がなされており、ページを見た時の第一印象が気に入ったか否かが重要です。
「だけど種類が多すぎて選べない!」といった方におすすめなのが、こちらの文法書です。
新装版 できる韓国語 初級I
韓国語独学者の多くの方が、一度は目にしたことのある一冊かと思います。
会話のシーンに沿って文法・単語・表現を学べ、出版元の「新大久保語学院」をはじめとする語学学校でも使われている文法書です。
おすすめするポイントは、①練習問題がついているため学んだ文法を実践できる点、②無料ワンポイントレッスン動画・音声データをダウンロードできる点です。ただ、例文と解説に目を通して理解するだけでなく、練習問題を解くことで自分の理解度を確認することは重要です。また、解説文を読むだけではイマイチ分からない内容も、5~10分程度のワンポイントレッスン動画で頭の中を整理しやすくなります。
さらに、こちらの文法書は「初級Ⅰ」→「初級Ⅱ」→「中級Ⅰ」→「中級Ⅱ」とステップアップも可能で、連携したワークブックや単語帳など副教材も充実しています。
ハングル検定5級を受ける方は、こちらの1冊をしっかり勉強すれば問題ありません!
韓国語を独学する際のコツ
語学学校に通ったり、オンラインレッスンを受けたりせず、韓国語を独学で勉強する方も多いです。
独学はコストや時間の面で融通が効きますが、韓国語能力をしっかり身につけるためには、正しい勉強方法が欠かせません。
以下で、韓国語を独学する際の注意点やコツを見ていきましょう。
読み書きだけでなく聞いて声に出す
一人で勉強するとなると、どうしても机に向かって過ごす時間が多くなります。
結果的に、一生懸命ノートに買いてまとめたり参考書を読んだりするだけで、なかなかリスニングとスピーキングの練習ができない場合が多いです。
語学学習においては「音読」が最も大事とされています。特に「シャドーイング」は、スクリプトに目を通しながら音声を聞き、真似して声に出す学習方法です。言葉のスピードに慣れること、イントネーションや文の区切りを自然と身につけることで、リスニング力・スピーキング力・語彙力・速読に効果があります。
家でテキストで勉強する際も、音声データを活用しながら、声を出すことを意識しましょう。
テキスト選びの基準として、音読教材として使えるか否かもポイントになります!
無理はせずメリハリをつける
独学では学校のように定期的な試験がなく、モチベーションを保つことがなかなか難しいです。
長期的に勉強をする上では、「試験で◯級をとる」「好きなドラマのセリフを言えるようにする」など、何かしらの目標を立てることが飽きないためのコツです。
また、韓国語を勉強し始めた当初は勢いがあり、分厚いテキストを購入したものの、日々の忙しさの中で勉強から遠ざかってしまい、途中で断念してしまう場合もあります。勉強においては「達成感」が自信となり「やる気」にも繋がるため、まずは無理なく自分ができそうな範囲から始めるのがおすすめです。
勉強が義務になるとますます敬遠してしまうため、「勉強する時はする、疲れている時はしない」といったメリハリも大事です。
韓国語学習を始めようと思ったきっかけが、モチベーションに繋がるのがベストだと思います!
私も、いつかは大好きな韓国ドラマを、字幕なしでも完全に理解できるようになりたいです…!!!
ハングル検定5級に合格するためのポイント
韓国語を始めたばかりの方には、ぜひハングル検定5級の受験をおすすめします!
ハングル能力検定試験は、日本でのハングルの普及を目指し、日本語を母語とする学習者に特化した検定です。
5級は1番初級のレベルで、問題文も全て日本語となっているため、初心者の方が挑戦しやすい試験かと思います!
ここでは、ハングル検定5級に合格するためのポイントを紹介します。
必要なレベルを把握する
ハングル検定5級の合格ラインと出題範囲は、以下の通りとなっています。
5級
60分授業を40回受講した程度。韓国・朝鮮語を習い始めた初歩の段階で、基礎的な韓国・朝鮮語をある程度理解し、それらを用いて表現できる。ハングルの母音(字)と子音(字)を正確に区別できる。
・約480語の単語や限られた文型からなる文を理解することができる。
・決まり文句としてのあいさつやあいづち、簡単な質問ができ、またそのような質問に答えることができる。
・自分自身や家族の名前、特徴・好き嫌いなどの私的な話題、日課や予定、食べ物などの身近なことについて伝え合うことができる。
☆100点満点 【聞取40点(30分)筆記60点(60分)】で60点以上合格
ハングル能力検定協会
※合格点(60点)に達していても聞きとり試験を受けていないと不合格になります。
※マークシート使用
「60分程度を40回受講した程度」とは、単純に1日1時間~1時間30分程度勉強すれば、1ヶ月で合格できるレベルだと考えられます。
また、約480語程度の単語は「キクタン」シリーズでカバーでき、簡単な挨拶や身近なことを伝えるための勉強は、「できる韓国語 初級I」で十分な程度です。
合格ラインも100点中60点以上とそこまで高くないため、不安になる必要はありません!
過去問題に触れる
テキストで勉強していても、試験となると実力を発揮できるか心配な場合もあります。
ハン検を受ける際は、必ず過去問に触れて問題形式や時間配分に慣れておきましょう。
試験問題のサンプルは、ハングル能力検定協会のホームページから確認できます。
ちなみに私は、メルカリで安く購入したハン検対策の問題集を1~2回分解いてから受験しました。(笑)
日々の学習を積み重ねる
ハン検に限らず、試験を受ける時には日々の学習の成果が表れます。
もちろん、試験直前に詰め込んで覚えた単語が出題されたらラッキーですが、反対に、覚えたと思っていた簡単な単語のスペルが分からなくなる可能性もあります。
ハン検5級を受ける場合は、遅くとも1ヶ月前からコツコツと無理ない計画で勉強するのがおすすめです。
日々の学習成果を確認するツールとして、「ハン検レベルチェック」がおすすめです。
ブラウザ上で10問程度の簡単な選択問題を解けるため、ふと思い立った時に受けてみるのも良いです◎
韓国語は楽しい!迷っているなら始めてみよう!
いかがでしたでしょうか。
今回は韓国語を始める流れや初心者におすすめのテキスト、独学のコツやハン検5級に合格するポイントをご紹介しました。
韓国語は日本語話者にとって学びやすい外国語とも言われ、日本人の学習者が多いです。
最初は暗号のようだったハングルも、勉強し始めてみれば意味が分かるようになり、楽しくなってくるはずです。
韓国語を始めるか迷っている方は、ぜひ気軽にテキストに目を通してみてはいかがでしょうか。