マドリード自治大学と学生寮RESAを紹介します【写真付き】

公開日 2022年1月27日 最終更新日 2022年2月18日

マドリード自治大学は、スペインの代表的な総合大学の一つです。

日本からスペインに交換留学をする際、候補の大学先としてよく名前が挙がります。

しかし、インターネットで「マドリード自治大学」と検索しても、実用的な情報や現地の雰囲気を掴みづらいのが現実です。

そこで本記事では、マドリード自治大学へ交換留学した筆者の経験談や感想を写真とともにご紹介します!

スペイン留学を検討している方、留学先大学を探している方は、ぜひ参考にしてください。

私は2018~2019年の約1年間、マドリード自治大学に交換留学しました!
この数年で変わった点もあるかもしれませんが、ご参考までに経験をシェアします♪

留学までの手続きや流れは、こちらをご覧ください。

マドリード自治大学とは

マドリード自治大学(Universidad Autónoma de Madrid)とは、1968年に設立されたスペイン・マドリード州の公立大学です。

哲学・人文学部、法学部、経済・経営学部、心理学部、教員養成・教育学部、理学部、医学部、工学部の全8学部あります。

医学部は地下鉄10番線のベゴーニャ(Begoña)駅、その他の学部は通勤鉄道Cercaníasのカントブランコ・ウニベルシダ(Cantoblanco Universidad)駅がキャンパスの最寄駅です。

べゴーニャキャンパスはマドリード中心部に位置するため、アクセスも良くスタイリッシュな雰囲気。
カントブランコキャンパスまでは中心部から電車で15~20分ほど乗るため、緑が多く周りには何もありません(笑)

マドリード自治大学は『UAM』の愛称で親しまれ、ヨーロッパからアジア・アメリカ圏まで世界中から留学生が集まる国際的な大学です。

World University Rankings 2021によると、スペインの大学内で5位にランクインしています。日本ではマドリード自治大学との交換留学を実施している大学が多く、日本人留学生も意外といる印象です。

マドリード自治大学へ交換留学した感想

私は早稲田大学の交換留学プログラム(EX-R)で、マドリード自治大学へ2 学期(約1年間)留学しました。

当然、良い点もあれば、困ったり不満だったりした点もありました。

ここでは、いくつかの項目に分けて私の感想をお伝えします。

環境

私は留学中、哲学・人文学部(Facultad de Filosofía y Letras)に所属していました。

カントブランコキャンパスは緑が多く、広々としていてとても静かです。中央図書館に加え、各学部の建物内にも図書館や自習スペースがあるため、テスト勉強や課題に集中できます。

最寄駅を出ると目の前にキャンパスがあり便利な一方、日本のようにカフェやカラオケ・ボウリングなどのレジャー施設もないため、大学にいる限り遊ぶ可能性は低いです(笑)

また、カントブランコ・ウニベルシダ駅までは、マドリード中心部のSol(ソル)駅からCercaníasで15~20分程度かかります。

通勤鉄道と呼ばれるだけあり、朝は電車がかなり混みます。また、日本の山手線のように本数が多くありません。留学中はマドリード中心部に暮らしたい方も多いと思いますが、通学の時間や手間も考慮に入れるべきでしょう。

マドリード自治大学の環境は、勉強する上では満足◎
ただし、学校周辺で友達と遊んだり、暮らしたりするにはかなり不便です。。

授業

私が所属していた哲学・人文学部では、学部内でさらに専攻コースが分かれており、現地学生は学年ごとに必修科目と選択科目が決まっているようです。

早稲田大学からの交換留学の場合、専攻コースや学年に関係なく、自由に授業を履修できました。(通年授業や高専門性の授業は除く)

私は主に、Estudios Internacionales(国際学)とEstudios de Asia y África: Árabe, Chino y Japonés(アジア・アフリカ学:アラブ・中国・日本)の2つのコースで開かれている授業を履修しました。そのため、他国からの留学生やアジア文化・日本文化に興味のある学生との出会いが多かったです。

個人的見解では、「授業内容が難しすぎて理解できない」ということはありませんでした。しかし、言語の壁はあります。発言や発表の際は自信を失いやすく、2時間近い授業中はずっとリスニングの特訓をしている気分でした(泣)

基本的に、授業で用いられる言語はスペイン語ですが、英語・スペイン語両方で開講される授業もいくつかあります。

語学のレベルや授業の専門性に合わせて、言語を選ぶのもおすすめです。

また、通常の学部授業とは別で、外国人向けのスペイン語授業も開講されていました。A1~C2のレベルごとに週に2回・1時間半程度の授業で、スペイン語文法や語彙・表現などを学びます。ただし、マドリード自治大学内のServicio de Idiomasという機関が運営しているため、別途費用を支払わなくてはなりません。しかし、授業料は1学期目が120ユーロ、2学期目は半額の60ユーロ(私の場合)と破格の値段でした。

授業では頻繁に課題や発表が出され、学期末試験もあります。先生方は女性が多いイメージで、とても親切な方ばかりでした。

同じくスペインに来ている学生と交流できるため、マドリード自治大学に留学する際は履修されることをおすすめします!

芸術・思想から政治・経済まで幅広い分野を勉強できて充実していました。
良い先生方にも恵まれ、何とか1年間乗り切れました!

課外活動

マドリード自治大学で行われている課外活動については、正直出回っている情報が少なく、自分から動かなければ参加できません。

私が携わったことがある活動は主に3つです。

1つ目はBuddy Programです。留学生と現地のマドリード自治大学生を繋げるプログラムで、友達作りのきっかけになります。おそらく現地学生は立候補制のため、国際交流に興味をもち外交的な人が多い印象です。

マドリード自治大学から特に案内はなかったものの、自分で大学HPから情報をゲットしました!このような専用フォームから申し込むと、後ほど案内の連絡が来ると思われます。

私は同じ学部のスペイン人女子学生と出会いました♪
人脈を広げるためにも、ぜひ参加されることをおすすめします。

2つ目は体育館で行われていたスポーツ活動です。カントブランコキャンパスの奥の方にある体育館では、学期・曜日・時間ごとに様々なスポーツ活動が実施されていました。講師の先生がいて、現地学生や地域住民が自由に参加できるようで、参加費も無料でした。

私は後期にフラメンコ(セビージャ)のクラスに参加しましたが、初心者だったためなかなか難しく、、数回行って断念しています(苦笑)

特に登録や準備は必要なく、体育館に貼られているクラスと時間の表を確認し、開始時間に合わせて体育館に行って参加しました。バスケや水泳などのクラスもあったと思います!気になる方は現地に赴くか、問い合わせてみてください。

3つ目はAsociación Japón(日本会)です。日本文化が好きなマドリード自治大学の学生が集まり、様々なアクティビティを行っています。

私はメンバーとして活動した訳ではありません。元からのスペイン人の友達が日本会のメンバーであったため、イベントや集まりに誘ってくれて、参加していました。日本に興味のある友達とたくさん出会えたため、とても感謝しています。

Asociación Japónの案内

マドリード自治大学の課外活動は、他の大学のように存在はしています。
ただし、宣伝や周知が少ないため、自分から動かない限り留学生が携わる機会は少ないです。。

施設

マドリード自治大学のカントブランコキャンパスは、施設面積が大きく多くの建物で構成されています。

基本的には自分の学部の建物・中央図書館・語学授業が行われる建物・Plaza Mayor(大食堂や事務施設がある広場)しか使いませんでした。

授業を受けて学校生活を送る上で、困ったことは特にありませんでした。

正直、建物や設備には年季が入っています。教室の机や椅子は木製で古く、プロジェクターも発色が悪く見にくかったです(笑)

トイレは掃除されているものの、完全に綺麗!清潔!とは言えません。

ただし、どこも賑やかなスペインですが、図書館は静かでとても気に入っていました!席に余裕があるため座れないことはなく、夜8時近くまで籠っていることもありました。

建物や設備に不満は特にありませんでした!古くて綺麗ではないものの、1年使っていれば慣れてきます(笑)

サポート

マドリード自治大学では、入国後のビザの延長手続きや留学関係書類の作成・授業の履修などのサポートを受けました。

特にビザの延長手続きは、スペイン語も全くわからない状態で、事務スタッフの女性が手続きを迅速に進めてくれて大変助かりました。

分からないことは受付で聞けば大抵教えてくれます。ただし、事務室の営業時間がランダムだったり短かったりするため、事前の確認や忍耐が必要です!!!

サポート面も問題なし!やや雑だなと感じる節もありますが、Que será será〜!!!

マドリード自治大学のキャンパス

では実際に、マドリード自治大学のキャンパスについて写真付きで紹介します!

Cantoblanco Universidad 駅〜キャンパス入口

大学の最寄駅であるCantoblanco Universidad駅です。外観は立派ですがCercaníasだけが通ります。

駅構内には印刷屋があります。スペインでは日本のように家やコンビニにコピー機がなく、提出物や資料はお店でお金を払って印刷してもらうのが一般的です。大学の最寄駅に印刷屋があるのは便利ですが、試験期間の朝はとても混んでいます。

Facultad de Filosofía y Letras

哲学・人文学部の建物です。各教室の他、学部の図書館や食堂などがあります。

Servicio de Idiomas

外国人向けスペイン語授業を受けていた建物です。小さな教室がたくさんあります。

Plaza Mayor

中央広場です。事務室や大食堂・大学ショップなどがあります。

マドリード自治大学の学生寮RESA(Erasmo)

マドリード自治大学のカントブランコキャンパスには、RESA(La Residencia Universitaria Erasmo)と呼ばれる学生寮があります。

RESAはマドリードだけでなく、バルセロナやセビージャ、サラマンカなどスペインの主要都市に複数ある住宅施設です。Erasmoにはマドリード自治大学に通う留学生や地方から来ている一人暮らしの学生が住んでいます。

私は1学期目のみRESAで暮らし、2学期目はマドリード中心部のピソで暮らしていました!

費用

Erasmoの部屋は主に、一人部屋と二人部屋に分けられます。二人部屋では当然キッチン・シャワーが共有です。一人部屋の場合、キッチン付きかキッチンのみ共有かを選べます。他には『doble superior』というリビング付きの広めの部屋があります。

2022~2023年の募集要項によれば、キッチン付き一人部屋の場合、月額家賃が610ユーロです。2学期契約すれば576ユーロに割引されます。

初めての滞在では予約時に200ユーロの手数料がかかります。また、3ヶ月以上の滞在の場合は800ユーロの保証金を支払わなくてはなりません。つまり、初めてRESAに住む学生は初期費用で10万円ほど必要です(泣)ただし、保証金は退去後に返ってきますのでご安心ください。

希望する場合、駐車場利用や食堂利用・清掃サービスのオプションも付けられます。

個人的にRESAは安くはないと思います。ただし、大学が紹介する信頼できる施設であるため、初めての渡西で家探しに不安がある方にはおすすめです。とりあえず半年で契約して、延長したかったら現地で相談するのも良いでしょう。

立地

Erasmoの最寄駅は、マドリード自治大学のキャンパスがあるCantoblanco Universidad駅です。

駅からは大学を超えて割と急な坂道を登ったところにあります。徒歩10分程度です。周りは大学以外ほとんど何もありません。スーパーやコンビニもありません(笑)買い物をするためにはCercaníasを1〜2駅乗る必要があります。マドリード中心地には電車1本で出られるものの、帰りの終電は23時台とかなり早いため注意が必要です。終電を逃したら、タクシーに乗るか深夜のちょっと怖いバスに乗らなくてはなりません(泣)

ただし、学生が多く受付スタッフが常駐しているため、セキュリティ面は安心です。大学から近いため、夜遅くまで勉強して帰ることもできます。

施設

Erasmoは1号館と2号館があります。2号館の方が新しく、食堂も備わっています。食堂は居住者でなくても利用可能です。

今回は1号館をメインに施設を紹介します。

RESAの施設は現代的で綺麗&きちんと管理されています。
初めての一人暮らし・海外留学には最適です◎

マドリード自治大学はスペインで安心の留学先

今回はマドリード自治大学に留学した感想を中心に、キャンパスや学生寮を写真付きで紹介しました。

私がマドリード自治大学に留学する際、情報収集に苦労した覚えがあります。

長期間通って勉強する場所・暮らす場所については、できる限り多くの情報を得て安心したいものです。

これからマドリード自治大学に留学する方、大学選びに迷っている方にとって、本記事が少しでもお役に立てれば嬉しいです!

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